spatium artis ( 2015.1.22 updated )
Alegoria del amor de Dios
  神の愛の寓意
1655頃
Oil on canvas,
206 x 140 cm
Museo del Prado,
Madrid

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■梗概

 アルカイックというべきか、柔和な無表情とでもいうべき女性がハートを右手にこちらを向いているこの《神の愛の寓意》、1997年にようやくスルバラン作と認定されたということである。推定制作年が1655ということなので、340年以上の年月を閲している。

 このスケールで見ると全くなんということもない、むしろ退屈な構図のたんなる寓意画と見えるかもしれないが、わたしは2006年のプラド美術館展にてこの巨大な実物を一見し、そのほぼ等身大の大きさの女性像が大変好きになったものであってみれば、ここに取り上げてみた。


心臓が燃えているのは慈愛を示し、鳩は愛の象徴である。

そして柔和な無表情の女性。聖女のような雰囲気もあるが光輪はない。ただ神の愛を右手で持っているのであってみれば只者でもない。
スルバランには似たような単体女性の構図をもつ寓意画などがあるが、他のものよりも明るく、また他のスルバランの女性画よりも、女性性が前面に出ている(その辺が認定に340年かかった理由でもあろう)。衣服の描写も実に繊細で素晴らしい。
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