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spatium artis ( 2009.3.16 updated ) | |||
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受胎告知 | |||
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■梗概 マリアはある日、天使ガブリエルの訪問を受ける。天使のいうところによると、自分は神の子を妊娠したという。一瞬驚くマリアだが、すぐに神意を受け入れる。 有名な場面で、数多くの画家がこのシーンを作品としているが、フラ・アンジェリコはこのテーマで多くの絵を描いている。しかしその中でも恐らくもっともよく目に触れるのがこのサン・マルコ修道院にて描いた(現在はサン・マルコ美術館がある)作品だろう。 落ち着いた時間の流れ、静粛な神意を伝えにやってきた中性的なガブリエル、そして思索的ながらあくまでも明るいマリアの姿。どこを見ても、清冽で透明な精神性に溢れている。 |
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如何にも無垢な天使ガブリエルがマリアに告知する場面。 羽根の濃密な表現が如何にも美しい。 「おめでとう、恵まれた人よ。主があなたと共におられるのです」。聖書(ルカ伝)の言葉をなぞったとき、やはりアンジェリコの絵こそその世界に最もふさわしい。 |
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特段の驚きを見せるわけでもないマリア。 穏やかでありながら、無感動ではない。 すぐれて思索的でありながら、憂鬱の影は全くない。 これではわかりにくいが、マリアは自身のアトリビュートでもある青色の着物を着ている。 |
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回廊(ロッジア)をくぐって、ガブリエルはマリアに告知しにやってくる。開放式廊下から見られる庭には、数多くの木が植わっている。開放感に加え、緑が落ち着いた感じで左から画面を締めている。 また、透視図法で柱列をならべることによって、画面に奥深さが出ている。 |
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