spatium artis ( 2009.3.31 updated )
■1617-1682年
■スペイン出身
■バロック
 BARTOLOME ESTEBAN MURILLO



■略歴

 スペインはセビーリャの生まれ。スペイン最大の画家のひとり。人生の非常に長い時間をセビーリャにて過ごした。1648年頃から数年マドリッドに移住したと伝えられるが、定かではない。セビーリャ派の巨魁であり、また1660年、セビーリャ絵画アカデミーの初代院長となった。
 初期はスルバランやホセ・デ・リベーラなどの影響を受けており、ムリーリョは彼らの写実的なアプローチを共有した。この頃の名作には「乞食の子供」(ルーブル美術館蔵)などがある。のちにはフランドル派、ヴェネツィア派、ベラスケスなどの影響を受け、柔らかな光の風合いにて聖母やプット(ころころした天使)、子供たちを共感をもって描いた。
 彼の作品で目立つのは、いま述べた柔らかで豊潤な雰囲気をもつ宗教画もさることながら、街の片隅をそのまま切り抜いたような、往々にして下層階級の人々特に活力に満ちた子供たちを題材に描いている風俗画である。そこには伸びやかな共感が溢れている。


■作品


"Los Ninos de la Concha"(1675-80)
 《貝殻の子どもたち》
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