spatium artis ( 2009.5.28 updated )
■1503-1540年
■パルマ出身
■マニエリスム
 PARMIGIANINO



■略歴

 1503年、イタリア・パルマにて生まれる。本名をフランチェスコ・マッツォーラという。初期の彼は、同地の著名な画家、コレッジォに影響を受けた。彼の絵は当代の「美の典型」を破壊したところから始まっており、それを感覚主義的に再構成することによって成立している。その作品にしばしば見られる、長くひきのばされた肢体、ねじれたポーズなどによって、「精神的美を身体的美以上にたかめること」(マックス・ドヴォルシャック)を試みた。
この芸術家は生命すなわち下層階級や上流の人間というものを見た上で、自由に選択して優美感情の高貴性とかあらゆる卑俗なものの超越といった理想を求めるが、しかし彼はそれを近代人のように一定の個人において描き出すのでなく、理想性の絶対的な具現として描き出すのである。それは最初は一種の類型を形成することになったが、その理想像は身体の外姿においても、精神的な洗練と優雅とを表すべきであり、それも何か特定の形態にかぎらず、いっさいにおいてそれを表すべきであった。
 (ドヴォルシャック『イタリア・ルネサンス美術史』下巻 P.375-)
 その幻想的で耽美的な作風は、マニエリスム初期のイタリアにあって異彩を放っている。


■作品


"Madonna dal collo lungo"(1540)
 《頸の長い聖母》
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