変イ短調＝嬰ト短調

■調号
平均律においては、事実上変イ短調と嬰ト短調は同じ。
※一般的に変イ短調は嬰ト短調として書かれることが多い。

【嬰ト短調】
　シャープ5つ。
　シャープはF,C,G,D,A につく。
　すなわちG#-A#-B-C#-D#-E-F#-G#

【変イ短調】
※変ハ長調と同じ調号
　フラット7つ。
　フラットはB,E,A,D,G,C,F につく。
　すなわちA♭-B♭-C♭-D♭-E♭-F♭-G♭-A♭

■特徴

【嬰ト短調】
　シャープが多いため、本来ならば短調の中できらびやかであるはずが、余り使われない。黒鍵を多用するため、比較的ピアノでは弾きやすい。演歌では時々見られる調。

【変イ短調】
　しっとりとした、沈んだ色彩をもっている。

■代表的な曲

【嬰ト短調】
（クラシック）
　・ベートーヴェン
　　　弦楽四重奏曲第14番第6楽章
　・リスト
　　　パガニーニによる大練習曲
（ポップスなど）
　・瀬川瑛子
　　　"命くれない"
　・X Japan
　　　"紅"

【変イ短調】
（クラシック）
　・ベートーヴェン
　　　ピアノ・ソナタ第12番"葬送" 第3楽章

（ポップスなど）
　・谷山浩子
　　　"サーカス"

[嬰ハ短調]　五度下の音へ　<　-　>　五度上の音へ　[変ホ短調]
[ト短調]　隣の音へ　<　-　>　隣の音へ　[イ短調]

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